「デジタル上野の杜」で、いつでもどこからでも上野散策が可能

2022年5月20日
「デジタル上野の杜」で、いつでもどこからでも上野散策が可能
「デジタル上野の杜」で、いつでもどこからでも上野散策が可能

3月22日より、バーチャルに上野を散策し、楽しむことができる「デジタル上野の杜」が公開されている。「デジタル上野の杜」は東京藝術大学が東京都と連携して実施するプロジェクト。上野恩賜公園や施設群の3Dスキャンを行い、取得した点群データを用いて上野公園と上野動物園を点描世界の「メタバース」として再現した。アバターで散策しながら上野公園の花見を楽しんだり、友達や家族と一緒に動物園や美術館を訪れたりするなど、さまざまな楽しみ方、学び方ができる。

「デジタル上野の杜」に再現された上野動物園東園の五重塔(左)と桜並木(右) イメージ
「デジタル上野の杜」に再現された上野動物園東園の五重塔(左)と桜並木(右)

東京都との共同事業であることから、東京都が管轄する公園、動物園、美術館なども計測でき、データとして保存できるようになった。屋外空間のみならず、東京文化会館の小ホールと東京都美術館の講堂など、内部空間の一部もされており、バーチャルイベントに活用できそうだ。また、老朽化により運行が休止された、上野動物園内の懸垂式モノレールの駅舎やレールの計測データも取得しているため、将来は、デジタル空間でモノレールを楽しめるようになるかもしれない。文化財の保全という観点からも、「デジタル上野の杜」には注目だ。

「リアルの街と連動する都市型メタバースの進化が加速」 でも紹介したように、このようなメタバースを安全、安心に楽しむためには、ルール作りが必要だ。4月22日には、メタバース/都市連動型メタバース業界の発展に向けた、「バーチャルシティガイドライン ver.1」が発表された。KDDIなどによるバーチャルシティコンソーシアムが昨年から検討を進めてきたもので、ユーザーの創作物の著作権や、アバターの肖像権などについての議論を取りまとめた。今後は、ver.2の発行に向けて、メタバース内での意匠権・商標権の保護や、複数のメタバース間での相互運用性を実現するための仕組みなどについて議論を続けていくという。このような議論を踏まえ、今後ますますメタバースの楽しみ方が拡がっていくことを期待したい。

「未来図メディア」メールマガジン登録

5G×IoTの最新情報やイベント・セミナー情報を
いち早くお届けします。

ミライト・ワンのソリューションに関するご質問、ご相談など
ございましたらお気軽にお問い合わせください。

ページトップへ