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#自動運転 #サステナビリティ #スマートシティ #ロボット

さまざまなモノやサービスがつながった
未来のスマートシティを実証する「Woven City」

2023年10月2日

トヨタは2020年1月に米国で開催されたCES 2020において、東富士工場(静岡県裾野市)の跡地となる約70.8万㎡の土地を利用し、人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」を実現するプロジェクトの概要を発表した。トヨタは網の目のように道が織り込まれ合う街の姿から、この街を「Woven City」(ウーブン・シティ)と名付け、まずはトヨタの従業員やプロジェクトの関係者をはじめ、2000名程度の住民が暮らすと説明した。未来のスマートシティの実現のために、新たに一から作られる「Woven City」とはどんな街なのだろう。

3つに分類された道が網の目のよう織り込まれた街

そもそも、トヨタが考える網の目のように織り込まれた道とは、どういったものなのか。「Woven City」では、街を通る道を3つに分類。1つめはスピードが速い車両専用の道として、「e-Palette」など完全自動運転かつゼロエミッションのモビリティのみが走行する道とする。2つめは、歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティなどが共存するプロムナードのような道とし、3つめは歩行者専用の公園内歩道のような道になるという。

(図1)「Woven City」で想定される3つの道のイメージ(出典:「Woven City」のYouTube動画より引用) イメージ
(図1)「Woven City」で想定される3つの道のイメージ
(出典:「Woven City」のYouTube動画より引用)

また、街の建物は主にカーボンニュートラルな木材で作られ、屋根には太陽光発電パネルが設置されるなど、「Woven City」では環境との調和やサステイナビリティを前提とした街作りが行われる。そして、暮らしを支える燃料電池発電も含め、「Woven City」のインフラはすべて地下に設置される。

「Woven City」では住民が室内用ロボットなどの新技術を検証する他、AIでセンサーデータを検証して健康状態をチェックするとともに、それらのデータを日々の暮らしに役立てたりすることで生活の質を向上させる。さらに、住民同士が街の中心や各ブロックに、集いの場として設けられたさまざまな公園や広場でつながり合うことで、コミュニティが形成されることも目指している。

なお、「Woven City」のプロジェクトは2021年に造成工事を開始し、現在は第1期となる「フェーズ1」の建築工事を進めているところだ。フェーズ1の工事は2024年夏頃までに終了させ、準備期間を経て2025年に一部実証を始めるという。

人間以外の移動は地下道で

「Woven City」の開発には、「Service Development(サービス開発)」「Product Development(製品開発)」「UX Development(顧客体験の開発)」という大きく3つのテーマがあるという。例えばサービス開発では、「Woven City」の中にある物流センターに、宅配便業者やクリーニング屋、小売業者、新聞・郵便配達員など、さまざまな事業者が入ってきて荷物が集荷され、それぞれの荷物を自動運転の配送ロボットが各住居に届ける。

この時、物流センターで荷物を積み込んだ配送ロボットは、地下道を通って各居住棟まで移動し、エレベーターに乗って部屋の前までやってくる。そして、玄関前の「スマートポスト」に荷物を入れると自動で戻ってくる。こうした配送サービスとは逆に、宅配便で荷物を送りたい時やクリーニング屋に衣服を出したい時、さらには家庭からゴミを出したい時も、スマートポストに入れておけば配送ロボットが自動的に回収してくれる。すなわち、「Woven City」では、基本的に荷物が地上を行き交うことはないという。

(図2)「Woven City」の実現イメージ(出典:「Woven City」のYouTube動画より引用) イメージ
(図2)「Woven City」の実現イメージ
(出典:「Woven City」のYouTube動画より引用)

「Woven City」で実証される新コンセプトモビリティの活用

「Woven City」では、未来のモビリティの活用に関しても、さまざまな実証が行われる。その1つ「e-Palette」は、CES2020で初めて発表された、MaaS専用の次世代EV(電気自動車)として開発が進められている自動運転車だ。

モビリティ・カンパニーへの進化を図るトヨタにとって、「Woven City」は「e-Palette」のような新しいカテゴリーのモビリティを街中で走らせる意義や価値を拡大させるだけでなく、モビリティサービスプラットフォーマーとしての存在感を高めるためにも、重要な意味を持つプロジェクトとなる。

低床で箱型デザインの「e-Palette」は広大な室内空間を実現しており、人やモノの輸送だけでなく、サービスパートナーの用途に応じて、さまざまな業態に合わせた設備が搭載できる。このように、多目的用途に活用可能な仕様とすることで、トヨタはモビリティに新たな価値を生み出そうとしている。

例えば、運送会社をパートナーとする「移動式宅配ロッカー仕様」では、宅配ロッカーをそのまま利用者のところまで移動させてセルフで荷物を取り出してもらうことで、宅配ドライバー不足の問題を解決する。また、アパレル会社をパートナーとする「アパレルショップ仕様」では、複数の商品が顧客の指定する場所に届けられ、実際に手に取って確かめてから購入できるようになる。EC事業者にとっても、リアルな顧客接点が創出できるというメリットを生む。

(図3)「移動式宅配ロッカー仕様」や「アパレルショップ仕様」など、「e-Palette」はサービスパートナーの用途に応じて、さまざまな形態でサービスや商品を顧客のもとまで自動運転で届けるといった使い方が想定されている(出典:トヨタイムズのWebページより引用) イメージ
(図3)「移動式宅配ロッカー仕様」や「アパレルショップ仕様」など、「e-Palette」はサービスパートナーの用途に応じて、さまざまな形態でサービスや商品を顧客のもとまで自動運転で届けるといった使い方が想定されている
(出典:トヨタイムズのWebページより引用)

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