IOWNとは

2024年1月29日
IOWNとは
IOWNとは

●IOWN(アイオン)とは
IOWNとは、Innovative Optical and Wireless Networkの頭文字で「革新的な光と無線のネットワーク」を意味します。IOWN構想とは、NTTが2019年5月に発表したICTインフラ基盤構想で、従来の電子技術(エレクトロニクス)から光技術(フォトニクス)にシフトし、より「低遅延」「低消費電力」「大容量・高品質」のネットワークを実現しようというものです。NTTでは、2030年代に実用化することを目指しています。
IOWN構想では、人間だけの価値観でフィルタリングせず、より多様な価値観・知覚を通して、ありのままの現象・情報を捉えるようにすることが重要だとし、ドイツの生物学ヤーコプ・フォン・ユクスキュル博士が提唱した「環世界」の考え方を取り入れています。NTTは、デジタル技術を活用して情報を様々な環世界で捉え、人間がストレスを感じることなく自然に享受できる心地良い状態を「ナチュラル」と名付けて、これを追求するとしています。

●IOWN市場規模
NTTでは、IOWN構想の事業化に向けて新たに会社を設立し、2030年に2000億円規模の売り上げを目指すとしました。また、IOWNは、携帯電話の通信規格4Gなどと比較して、通信容量を125倍に、通信機器などの消費電力を100分の1にすることを目指しています。
NTTデータグループは2023年10月12日に、10月より北米およびEMEAL(Europe, Middle East, Africa and Latin America)に新組織「IOWN Global Promotion Office」を設立し、IOWNを活用したビジネス事例を創出していくと発表しました。「IOWN Global Promotion Office」は、海外におけるIOWNビジネスを創出する役割を担います。インフラが充実していて市場規模が大きい北米とEMEALを端緒に、今後は他の地域にも順次拡大していく方針です。

●IOWNによる今後の期待
防衛省が2024年度予算で、IOWNへの投資を計画していることが明らかになりました。
この技術は、敵の位置の迅速な識別、部隊の配置、サイバー防御、偽情報対策などに応用できるとされており、さらに、敵の電磁波攻撃を回避する能力の向上も期待されています。多面的な戦略に対応することができ、自衛隊にとって重要な役割を果たす可能性があります。
また、東急不動産とNTTグループは、2023年6月7日、街を訪れる多様な人々に寄り添った環境先進都市の実現をめざし、広域渋谷圏において東急不動産が関与する施設を対象に、IOWN構想を活用した新たなまちづくりに向けた協業に合意しました。
広域渋谷圏に対して、IOWNによって消費電力を削減することで環境負荷の小さいエリアに変えていくだけでなく、次世代的な価値を提供する社会実装フィールドとして捉え、新たな価値の提供に取り組むとしています。

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