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ZEB実現し省エネ大賞を受賞した
超高層オフィスビル「Hareza Tower」

2023年6月12日

東京建物は、同社が手掛けた超高層オフィスビル「Hareza Tower」(ハレザタワー:東京都豊島区東池袋)におけるZEB実現へ取り組みが評価され、一般財団法人省エネルギーセンターが主催する2022年度省エネ大賞 省エネ事例部門)の最高位である「経済産業大臣賞 ZEB・ZEH分野)」を受賞した。

「Hareza Tower」(出典:東京建物) イメージ
「Hareza Tower」(出典:東京建物)

「Hareza 池袋」(2020年7月全体開業)は、豊島区旧庁舎跡地及び豊島公会堂跡地に建てられ、豊島区が跡地活用の公募を行い、東京建物が事業者として選定された。「Hareza 池袋」は、オフィス棟「Hareza Tower」、ホール棟「東京建物 Brillia HALL」、「としま区民センター」、「中池袋公園」から構成されている。

この中の「Hareza Tower」は、地上33階地下2階建てで、高さは約158m。敷地面積は3,619.67m2(1,094.95坪)、延床面積は約68,600m2(20,751.50坪)で2020年5月に竣工している。1階は店舗、2~6階にシネマコンプレックス「TOHOシネマズ池袋」、7階にスカイラウンジや店舗があり、8~32階がオフィスフロアとなっている。

「省エネ大賞」は、国内の企業・自治体・教育機関等に対して優れた省エネ推進の事例や、省エネ性に優れた製品並びにビジネスモデルとして表彰するもので、ZEB・ZEH分野は前年度から新設されている。

ZEBとは、「ゼロ・エネルギー・ビルディング」の略称で、断熱や省エネルギーなどのエネルギー消費低減と発電によるエネルギー創出を総合して、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指したビルのこと。東京建物は「Hareza Tower」の「ZEB Ready」認証を2019年7月に取得しており、これは超高層複合用途ビル認証取得の第一号案件だという。

このビルが「省エネ大賞」を受賞したポイントは、店舗・シネマ・オフィス複合用途ビルのZEB化推進で、特別なシステムや仕様ではなく、汎用機器を用いた新しい開発製品の適用や高効率照明設計である点。また、超高層ビルでありながら自然エネルギーを可能な限り取り入れた構造設計などにより、超高層複合用途ビルとしてZEB Ready認証を取得した点も評価された。

「Hareza Tower」では、LED照明や明るさセンサー・人感センサー制御、高効率型空冷ヒートポンプパッケージの採用など、汎用性が高い設備システムの導入に加え、事務所専用部における照明照度が500lルクスの器具の選定など、適正な設計条件の検討などを行うことで高い環境性能を実現し、年間一次エネルギー消費量を同水準の標準的な建物と比べ50%削減している。

明るさセンサーによる自動照度調整や個別空調による空調制御を実現(出典:東京建物) イメージ
明るさセンサーによる自動照度調整や個別空調による空調制御を実現
(出典:東京建物)

このビルの技術的特徴としては、搬送動力の最小化をねらった設計がある。グリッド型空調機やグリッド型加湿器を開発したほか、冷媒温度可変制御を可能にした。

照明に関しては、人の感性を考慮し500ルクスの明るさでも業務上支障がないような設計を行った点が先進的だという。

建物全体では基準に対して43%減、事務所部分では50%のエネルギーを削減しており、先進性と共に運用面も工夫した点は、ZEB化推進の参考となる事例として評価できるという。

「Hareza Tower」 における省エネに向けた 主な取り組みは以下のものだ。

①グリッド型空調機およびグリッド型加湿器の開発・採用

メーカーと開発したグリッド型空調機およびグリッド型加湿器を開発し採用したことにより、従来の隠蔽型空調機より搬送動力を低減でき、高層部では1フロア当たり約6.32kWの動力を削減した 。また、グリッド型により空調機台数が増えたことで個別制御が向上し、天井下からのメンテナンスも可能になり、維持管理性も向上したという。

②センシングデータを活用した空調機冷媒温度可変制御の採用

3つのセンシングデータ(外気温度、冷媒配管膨張弁開度、室内温度と設定温度の差)を使って、効率の高い最適運転制御ができるシステムを採用した。

③オフィス貸室内における照度500ルクス化

不動産業界ではオフィス室内 (専用部)の照明照度は一般的に700~750ルクスが標準的だが、東京建物では自社の執務空間での実証実験等を踏まえ、業界に先駆けて500ルクスでも問題なく作業できる空間を実現した。具体的には、オフィス室内に光の反射率の高いタイルカーペットを採用したほか、エレベーターホールや廊下などの共用部との照度差を設け、空間の明るさを感じさせる仕様になっているという。

オフィス室内でのる照度500ルクス化を実現(出典:東京建物) イメージ
オフィス室内でのる照度500ルクス化を実現
(出典:東京建物)

これらの取り組みにより、「Hareza Tower」は「ZEB Ready」以外にもBELS認証のほか、日本政策投資銀行による2019年度版「DBJ Green Building認証」において最高ランクの星5つを取得している。また、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の「CASBEE建築(新築)」においても最高ランクのSランク性能を達成している。

※BELS:Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略称。建築物省エネ法第7条に基づき建築物の省エネ性能を表示する第三者認証制度の1つで、一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が運営している。

そのほか、「Hareza 池袋」では帰宅困難者の受け入れに備えて、水・食料、簡易トイレや毛布などの備蓄を行っているほか、災害用かまどベンチやマンホールトイレも用意している。これらの対応により、「Hareza Tower」では、帰宅困難者が災害発災から交通機関が再開し帰宅可能になるまで最大3日間の滞在が可能だという。

東京建物グループはESG経営の高度化を推進しており、脱炭素社会の実現に向けて、温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas )排出量削減の中長期目標を設定している、具体的な目標しては、CO2 排出量を2030年度までに2019 年度比で40%削減、2050年度までにネットゼロ(排出量から吸収量を差し引いて、実質排出量をゼロにすること)を目指している。

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