Beyond通建で実現する、ワクワクする街づくり

2022年9月5日
話し手
  • 株式会社ミライト・ワン
    代表取締役社長
  • 中山 俊樹

通信建設のスペシャリスト集団ミライトグループは、これまでのノウハウや経験を生かし、新事業領域でワクワクする街づくりなどを目指すミライト・ワン グループに生まれ変わった。そこで今回は、「超・通建」をテーマに生まれ変わったミライト・ワン グループが、どのようにワクワクする街づくりに取り組んでいこうとしているのか、ミライト・ワン グループの代表である中山俊樹氏に聞いてみた。

街づくり・里づくりなど、「みらいドメイン」事業に力を入れるミライト・ワン グループ

──ミライトグループは、未来実装力を持つミライト・ワン グループに生まれ変わったということですが、その狙いや背景について教えてください。

中山 ミライトグループとしてはこれまで、通信をはじめ、電気や交通、水道、エネルギーといった基幹的な社会インフラの建設や運用、保守、管理などに関わってきました。近年では、最新のAIやDX関連技術も蓄積してきました。こうした事業に関わってきた3つのグループ会社を1つに統合し、それぞれが持つ力を結集しミライト・ワン グループとして生まれ変わることで、これまでの業態を超えた「フルバリューで社会に貢献する未来実装企業」を目指そうとしています。そこでは、従来の通建(通信建設)事業を超える「超・通建」の重点成長分野として経営資源を集中させる分野を「みらいドメイン」事業として再定義しました。

──ミライト・ワン グループになって、なぜ「みらいドメイン」事業を再定義する必要があったのでしょうか。

中山 私たちはこれまで、通信建設のベースとなる事業を「ベースドメイン」とし、徐々に開拓してきた新しい分野を「フロンティアドメイン」と呼んできました。ただし、その中にはビルの電話交換機(P B X)の構築保守やビルや道路の電気・照明工事など、レガシーな事業も多く混じっています。そこで新しくなったミライト・ワン グループでは、今後特に成長を目指す分野を括り出し「みらいドメイン」として明示して、そこに人財や資金など経営資源を集中させて成長させようと考えています。

──「みらいドメイン」とは、具体的にはどのような事業分野になるのでしょうか。

中山 今後のミライト・ワンの成長の起点となる「みらいドメイン」の事業分野とは、「街づくり・里づくり/企業DX・GX」「グリーン発電事業」「ソフトウェア事業」「グローバル事業」という4分野、およびそれに関わる分野が中心になります(図1)。

(図1)「みらいドメイン」の4事業分野 イメージ
(図1)「みらいドメイン」の4事業分野

通信、電設、土木を統合した技術力でスマートシティ化に貢献

──これらの事業分野を成長させることで、ミライト・ワン グループは今後社会との関わりの中で、どういう役割を果たす企業グループにしていこうと考えているのでしょうか。

中山 社会との関わりというのは、具体的にいうと自治体との関わりだったり、それぞれの地域にある企業のニーズにどう答えていくのかということになると思うのですが、そういう意味で考えると、もともとミライト・ワン グループは社会に貢献をしうる、とてもいい位置にいると思っています。私たちは極めて質の高い「現場力」や、通信から電設、土木に関するキャリアグレードの「技術力」を持っているからです(図2)。

(図2)ミライト・ワンが持つ街づくり・里づくりの強み イメージ
(図2)ミライト・ワンが持つ街づくり・里づくりの強み

そもそも、自治体や企業、すなわち社会そのものが抱えてる課題やニーズとは一体なにかと言えば、1つは社会の脱炭素化にどう対応していくかということで、そこにはGX やDXの技術が必要とされます。つまりグリーンエネルギーやデジタル技術を掛け合わせたスマートシティ化が大きなテーマになっているわけです。

他にも、災害大国と言われているように、多発する水害や台風、地震などの自然災害に強い街づくり(レジリエンとシティ)をどう構築していくのか。そして、水道管からガス管、電話線なども含めて老朽化をしていく社会の基本インフラに、どう対応していくか。そういった、さまざまな社会課題を全て踏まえ、いきいきと、そしてワクワクする地域作りをどう実現していくのかが、自治体や企業のテーマになっているわけです。

──そうしたテーマに応えられる企業として、ミライト・ワン グループはいい位置にいるというわけですね。

中山 そうです。なぜなら、災害やインフラの老朽化などに対応するには、現場力が必要です。スマートシティの構築をとってみても、ただ単に、さまざまな場所にセンサーやカメラを設置するだけいいということではないと思います。そこに求められる全ての要素、例えば太陽光発電や風力発電を推進するグリーンエネルギー化(G X)については「電設屋」でなければ対応できないし、DXへの対応には「通信屋」の技術が必要になる。そして、インフラの老朽化対策や河川の強靱化、古くなった水道管をどういう順番で変えていくかなどは、長い経験を持つ「土木屋」でないと対応できないのです。

この3要素に関わる技術者や事業を全て抱えている企業はごく一部であり、その1つがミライト・ワン グループなのです。

都市型水族館でワクワクする街づくり

──「現場力」と「技術力」以外に必要な力は何でしょうか。

中山 現時点では、まだまだ足りない力が多くあると思っています。これまでの私たちの事業は、お客さまから依頼されて成り立つものでした。ですので、自ら企画提案したり、新規のお客さまのところに入り込んで営業するような企画提案力や営業力は持っていません。また通信や電設に関わる個々の工事をマネージメントする工事長はいるのですが、街づくり里づくり全体をマネージメントできるプロジェクトマネージャーがとても少ない。

そういった足りないものを、これから10年かけて人財を育て、場合によっては外から人に来てもらう。結局のところ、一番大切なのは人財であり、そのための教育です。新しい事業へのチャレンジは、人が変わらなければ進めていくことは不可能です。そして、人財をきちんと育てられれば、私たちが持っている現場力をはじめとする、さまざまな宝物を最大限に生かすことができます。

──ミライト・ワン グループが持っている宝物を最大限に生かすことこそが、「フルバリュー型モデルへの転換」ということなのですね。

中山 はい。これまでは単一施工が中心だったのですが、街づくりや里づくりは、どんどん複合化していくので、いろいろな技術を組み合わせ、フルバリューでお客さまのニーズに基づいた提案をして、設計施工、そして運営保守できる企業に変わっていきたいと思います。

あらためて、私たちの存在意義(パーパス)と、社会との関わりを含めたミッションを定義すると、私たちの持っている「技術と挑戦でワクワクするみらいを、パートナーの皆さんと一緒に作っていく」というのが、ミライト・ワン グループならではの役割であり存在意義なんだと。複雑化する自治体や企業のニーズに答えていける会社になることが、結果的に災害に強い強靭な街づくりやスマートな街づくり、ワクワクする地方創生、グリーンな脱酸素の社会実現などに貢献することと直結しています。

──ワクワクする街づくりに関して、なにか最新の事例を紹介していただけませんでしょうか。

中山 現在、私たちは水族館などの企画会社MMDとの共同事業として、札幌市の市街地再開発事業の一環となる「札幌大通水族館(仮称)」の水族館施設の特殊関連工事を進めています。「札幌大通水族館」は、札幌駅から地下街で直結した利便性の高いロケ―ションに所在する複合施設の中心施設として、観光客のみならず、地域の方々が日常的に利用できる都市型水族館として、「文化・交流・賑わいの拠点」や「環境をテーマとした学びの場」を提供し、新しいライフスタイルを発信する施設です。

私たちが受注した特殊関連工事とは、生物を大切に想い、生物と共に暮らす最適な環境を創り上げるLSS(ライフサポートシステム)構築を中心とする工事です。この事業はまさに、ミライト・ワン グループの成?に向けた新たな事業ドメイン「みらいドメイン」の取り組みの1つとして注力しています。

今後も、こうしたワクワクする街づくり里づくりへの取り組みが、いろんな分野で動き始めますので、ご期待ください。

(図3)札幌大通水族館(仮称)のイメージ イメージ
(図3)札幌大通水族館(仮称)のイメージ

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