CONTECHの市場規模について

2024年8月5日

CONTECHとは

CONTECH(コンテック・建設テック)とは、建設(Construction)と技術(Technology)を掛けあわせた造語で、クラウドツールやICT・AI技術を取り入れて建設業界の抱える課題を改善しようとする動きです。CONTECHの対象分野は、従来の仕事を効率化・省人化するなどの業務改善だけではなく、資金繰りの改善や受注の促進など広範囲に及びます。また、CONTECHを積極的に活用することで、新しいビジネスの創出にもつながります。
CONTECHの主な技術は、BIM/CIM、AI、クラウドなどです。BIM/CIMは、CADデータに変わる次世代の3D技術と言われており、3Dデータの中へ詳細な数値情報などを含ませることができるというのが最大の特徴です。BIM/CIMデータを設計段階から導入することにより、設計図面をBIM/CIMデータに一本化することや、極めて精度の高いシミュレーションの実施が可能になります。

i-constructionとは

i-construction(アイ・コンストラクション)とは、国土交通省が掲げる20個の生産性革命プロジェクトのひとつです。測量から設計、施工、検査、維持管理に至る全ての事業プロセスでICTを導入することにより建設生産システム全体の生産性向上を目指します。「i-construction」は最近の建設業界におけるバズワードと言えるでしょう。
国土交通省は数ある取り組みの中でも、ICTの全面的な活用(ICT土木)、規格の標準化(コンクリート工)、施工時期の標準化の3つを「トップランナー施策」として定め、2016年度から本格的に推進しています。
i-constructionが開始された背景には、建設業界における生産性の低迷や人手不足、災害対策とインフラ更新の重要性の高まり、日本におけるICT技術の普及等が挙げられます。
建設業界はバブル崩壊後、需要の低迷により長らく人余りの状況が続き、生産性向上がなされにくい環境にありました。そのため労働環境が悪く就業者数の減少を引き起こし、業界全体が高齢化しています。現在は景気が回復し、災害復興・インフラ更新の必要性が増したことから、深刻な人手不足に陥っています。国は、ICT技術が進展した今、建設業界にICTを導入することによって、生産性を向上し、現状の打開を図ろうとしているのです。

CONTECHの市場規模

デロイトトーマツミック経済研究所 の「CONTECH(建設テック)ソリューション市場展望 2022年度版」によると、CONTECHの市場規模は、2021年度は前年度比125.5%の218.0億円となっています。また2022年度は、前年度比126.0%の274.6億円、2022〜2026年度まで年平均28.7%増で成長し、2026年度には754.0億円市場になる見込みとされています。
建設業界は、長時間労働の是正や生産性向上などの多くの課題を抱えています。また、超高齢化社会を迎えることにより人材不足の深刻化等の課題を抱える2025年問題に直面すれば、建設業界の人手不足に拍車がかかる可能性もあります。建設業就業者の高齢化が進んでいるなか、現在のベテラン層が退職することで、さらに人手不足が深刻化する可能性があるのです。
今後は、これらの課題を解決するための建設DX推進を追い風として、施工管理、写真・図面管理、文書作成・管理などのCONTECHソリューションの導入が加速すると考えられます。今後の市場規模拡大の余地が多く残されており、大きな成長が期待されている注目の分野と言えます。

「未来図メディア」メールマガジン登録

5G×IoTの最新情報やイベント・セミナー情報を
いち早くお届けします。

ミライト・ワンのソリューションに関するご質問、ご相談など
ございましたらお気軽にお問い合わせください。

ページトップへ