農作業の現場からサプライチェーンの最適化まで、スマート農業の進化は加速

2022年6月17日
農作業の現場からサプライチェーンの最適化まで、スマート農業の進化は加速
農作業の現場からサプライチェーンの最適化まで、スマート農業の進化は加速

今月の「未来図」で掲載された 「オランダから学ぶ、日本のスマート農業の未来」 「週休2日も可能? AIによる水と肥料の制御で農家の働き方が変わる」 の中で紹介したように、農業においてもAIを活用した効率化が加速している。そして、その活用の場は生産現場に留まらない。

5月に東京ビッグサイトで開催された「第6回 AI・人工知能EXPO 春」では、AIを活用して青果物の現在価格を可視化したり、生産量や天候などさまざまなデータに基づいて将来価格を予測するサービスなどが展示された。青果物のサプライチェーンのDXを実現する「Fresus」では、青果物の生産・流通・販売に関するデータを統合し、価格推移をダッシュボードで表示する。昨年の同時期の価格と比較したり、指定した価格になったらアラートで通知する機能や、天候などの外部データも活用して将来の価格をAIで予測する機能も搭載されており、仕入れ業務を効率化することができる。

野菜価格ダッシュボードのイメージ?(出典:DATAFLUCT プレスリリース) イメージ
野菜価格ダッシュボードのイメージ
(出典:DATAFLUCT プレスリリース)

また、3月に大阪で開催された「第5回 関西 農業Week」では、新たに「ドローン・農業ロボットゾーン」が設置され、 「SFの世界が現実に。食糧問題を解決する注目技術を紹介」 で取り上げたDJIの最新農薬散布ドローンや農作業の疲労を抑制するアシストスーツが展示された。また、会期中には、 「サトウキビの栽培から収穫、製糖までを効果的に連携させるスマート農業」 で紹介した営農支援システム「KSAS」を提供するクボタによるセミナーも行われた。

農作業の疲労を抑制するアシストスーツ(出典:RX Japan プレスリリース) イメージ
農作業の疲労を抑制するアシストスーツ
(出典:RX Japan プレスリリース)

日本では、農業従事者の高齢化による人手不足が深刻化しているが、世界では、コロナ禍による移動の制限によって引き起こされた移民の減少が人手不足を招いている。自律走行トラクターやドローン、種まきロボットなどを活用したスマート農業への期待はますます高まっており、世界の農業用ロボット市場は、2030年には1,000億ドルに達すると予想されている。日本のスマート農業市場も、2021年の1,944億円から、2030年には7,000億円規模に急成長するとみられており、今後も、効率化や省力化を実現する技術の進歩から目が離せない。

「未来図メディア」メールマガジン登録

5G×IoTの最新情報やイベント・セミナー情報を
いち早くお届けします。

ミライト・ワンのソリューションに関するご質問、ご相談など
ございましたらお気軽にお問い合わせください。

ページトップへ