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  • 2023年12月21日
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「三陸花火競技大会」AI画像解析の実証実験を実施

MIRAIT ONE

【株式会社ミライト・ワン】 「三陸花火競技大会」AI画像解析の実証実験を実施 ~入場者や駐車場の状況を可視化し、イベント運用の課題を抽出~

通信建設大手の株式会社ミライト・ワン(本社:東京都江東区、代表取締役社長:中山俊樹、以下ミライト・ワン)とFIREWORKS株式会社(所在地:岩手県陸前高田市、代表取締役:浅間勝洋、以下FIREWORKS)は、2023年10月にFIREWORKSが開催した「三陸花火競技大会」において、イベント開催時の人や車の集中という課題に対処するため、AI画像解析技術を用いて入場者や駐車場への車両の状況を可視化する実証実験を共同で実施しました。その結果、AI解析状況を分析・考察することにより可視化することの有効性が確認できましたのでお知らせします。

昨今では、コロナウイルスが収束し、花火大会やフェスなどの大規模イベントが増えつつあります。しかし、これに伴って入場や退場時に人が集中し、混乱や時間のかかりすぎるという話題もよくテレビニュースなど取り上げられるようになっており、この点はイベント運営における大きな課題となっています。
本実証実験では、2ヵ所の入場ゲート、4つの駐車場に向かう道路にカメラを設置し、映像を記録しました。それらの映像をIntelligence Design株式会社のAI画像解析サービスを用いて解析し、入場者の入場数や属性、及び、駐車場に向かう車の入場数、混雑の指標となる滞留時間を抽出し、その効果を検証しました。

その結果、入場者や駐車場への入場状況を可視化でき、これによって従来の経験に頼った運用課題の抽出や、人流を均一化する施策の効果を確認できる有益なデータとなることを確認しました。また、従来の人手によるカウントと違い、稼働をかけずに可視化できるというメリットも確認できました。さらに、デジタルツインを活用した「イベントDX:設営企画サービス」※1を利用することで、精度高いAI解析を実現するためのカメラの設置位置や解析対象(人や車)を3Dモデル上でシミュレーションすることにより、現地でのカメラ等の設置作業の効率化できることが立証されました。

今回の実証実験では、AI画像解析技術を用いて入場数や滞留時間などの可視化の有効性を確認することができましたが、男女別や年代別などの属性については正確な判定ができませんでした。今後、その原因を分析し、次回の大会では判定精度を向上させる取り組みを行っていきます。また、今回は録画映像での解析でしたが、今後はリアルタイムでの解析を行い、その場でフィードバックすることで、ダイナミックな運用人員配置や受付場所の変更などよりスムーズな運用を実現する取り組みを進めていきます。さらに、これらのイベントで得られたノウハウを蓄積し、イベントのDXを推進するサービスへの活用を目指します。
本実証実験の概要は以下の通りです。




<株式会社ミライト・ワンとは>
株式会社ミライト・ワンは、株式会社ミライト・ホールディングスおよび、株式会社ミライト、株式会社ミライト・テクノロジーズの3社統合により、2022年7月1日に発足しました。ミライト・ワンでは、"技術と挑戦で「ワクワクするみらい」を共創する"ことを パーパス(存在意義)に掲げ、これまで情報通信設備建設や総合設備事業で培った技術力を基盤に、街づくり・里づくりや企業 DX・GX、グリーンビジネスやグローバル事業などに邁進し、顧客や社会の課題解決、地域の活性化に取り組んでいます。

<FIREWORKS株式会社について>
FIREWORKSでは、民間企業が主体となり花火大会を持続可能かつ発展性のある運営を行い、世界に誇る日本の花火業界を盛り上げ、地方から日本を元気にしたいと2021年4月、三陸にある岩手県陸前高田市で産声を上げました。FIREWORKSは、全国で花火のイベント主催、花火大会主催者の運営やチケット販売サポート、花火コンテンツを活用した大手企業とのコラボ企画などを行っています。

<Intelligence Design株式会社について>
Intelligence Designは「AIを中心とした先端技術を社会実装する」ことをテーマに2018年5月に事業を開始いたしました。 AI関連技術は世の中に広く認知されるようになった一方で、その技術を利用した社会実装はまだ進んでいないのが現状です。そこで、だれでも、簡単、かつリーズナブルにAI関連技術を使えるようにすることが、テクノロジーの発展にも寄与すると考え「IDEA(イデア)」シリーズを開発し、UDX(アーバンデジタルトランスフォーメーション)を推進しています。



                     - 記 -

◆実証実験の目的
イベント開催時の人や車の集中という課題に対処するため、AI画像解析で状況を可視化し、それが課題の抽出や課題解決策の確認に有効なデータとなるか検証する。

◆実証実験の期間
イベント期間:2023年10月8日

◆実施概要
この実験では2箇所の入場ゲート、4つの駐車場に向かう道路にカメラを設置し、映像を記録しました。それらの映像をIntelligence Design株式会社のAI画像解析サービスを用いて解析し、入場者の入場数や属性、及び、駐車場に向かう車の入場数、混雑の指標となる滞留時間を抽出し、その効果を検証しました。

◆主な調査結果
(1)ゲートの入場状況の可視化と課題抽出の有効性を確認
①入場状況の可視化について
図1のように映像から人物を抽出し黄色線を跨いだ入場者数をカウントすることにより、図2のように入場者の分布を可視化できることを確認しました。また、花火大会という夜間のイベントでも問題なく人物を抽出できることを確認しました。

20231221.JPG ②課題の抽出について
入場状況を可視化することにより以下のような2つの具体的に数値化された課題を抽出することができ、可視化することの有効性が確認できました。
課題1 入場者割合4%以上のピークを下げ平準化させる
課題2 花火開始予定時間に入場が間に合わなかった入場者約10%を減少させる

(2)駐車エリアへの入場状況の可視化と施策の効果の確認
①入場状況の可視化について
図3のように映像から車を抽出し黄色線を跨いだ入場者車をカウントとし入車状況を可視化、また、白い線で囲まれたエリアを右から左へ抜けるときときにかかる時間を滞留時間とし、この長さで混雑状況を把握できることを図4のように確認しました。

20231221-1三陸.JPG ②施策の効果の確認について
今回、SNSなどで15時までの入車を推奨する施策を実施していたが、可視化したことで65%が入場を終えており、施策に効果があることが確認できました。なお、13:50-15:00まで滞留時間が10秒以上になっており、渋滞が発生していたことがわかりました。この状況から、16:10-16:30に発生する渋滞と共にこの点を改善する課題が浮かび上がりました。

◆3Dシミュレーションの有効性の確認
カメラの適切な配置はAI画像解析の精度向上に欠かせない要素ですが、実際のイベント準備期間は多忙であり、調整の時間を確保することが難しい状況です。そのため事前にFIREWORKSと綿密に意識合わせしながら調整しました。これにより設置時は決められた条件で設置すればよいだけになり、短時間での設置が実現しました。

20231221-2.JPG

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