安全と品質の向上
安全・品質マネジメント
社会のインフラづくりが事業領域であるミライト・ワン グループの価値創造は、安全・品質の担保・向上を大前提としており、安全を最優先する業務プロセスを実行するほか、お客様の期待と信頼に応えるサービスを提供しています。
まず安全への取り組みにおいては、ISO45001に準拠した労働安全衛生マネジメントシステムを運用し、2022年3月31日現在で(株)ミライト・ワンの事業所のうち100%が同認証を取得しています。業務の遂行にあたり安全を最優先することを明記した労働安全衛生方針に基づき、法規制および労働安全衛生要求事項の遵守、リスクアセスメントと危険予知活動を通じた労働安全リスクの低減・排除のほか、相互啓発による安全・安心の定着を促進しています。管理項目として重大人身事故、重大交通事故、重大設備事故等、重大な不安全行動等を設定し、継続的な改善を図っています。
また、品質への取り組みにおいては、統合マネジメントシステムの重要な構成要素である品質マネジメントシステムを、ISO9001に準拠して構築・運用しています。その基礎となる品質方針は、「法規制や顧客要求事項への迅速な対応」「製品・サービスの質的向上や施工品質の向上による顧客満足度アップ(効率的な生産・サービス活動も実現)」「品質リスクの低減によるQCDの維持・向上の実現」の3点からなり、具体的なプロセス・手順や判断基準を社内規定類で明確化しています。加えて、自社内だけでなく取引先からの購買においても、遵守されるべき品質標準を明確にしています。そして、品質の確保・向上に向けたPDCAにおいては、各業務品質の確認・検証の精度をモバイル端末等も活用しながら追求しているほか、各グループ会社がそれぞれの事業内容に応じて設定した目標(設備事故件数、検査指摘件数、お客様満足評価ポイント等)の達成状況をレビューし、次年度以降の取り組みにつなげています。
これら一連の安全・品質への取り組みを持続的な成長と企業価値向上へとつなげるべく、当社グループは、2022年度からの中期経営計画における非財務目標として、重大人身事故件数/重大設備事故件数ゼロを設定しました。

安全・コンプライアンス憲章を制定
当社グループは、2022年7月に「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」を制定し、安全の確保は企業経営の要であることを肝に銘じ、最優先課題として安全対策に万全を期することを改めて掲げています。当社グループで働く全員が本憲章に基づいて安全確保とコンプライアンスの徹底に取り組むことで、ステークホルダーの皆様から信頼され続ける企業グループを目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
事故撲滅と安全品質の向上を目指して
事故撲滅と安全意識のさらなる向上を目指すため、基本動作に立ち返る姿勢を重視した取り組みを日々、実施しています。また、現場従事者が安全への理解を深めることを目的に、安全作業手順書等の配備や安全教育の実施、事故事例の映像化のほか、安全に関わる規則のビジュアル化を進めています。加えて、従事者との安全コミュニケーションの活性化を図るため、社長をはじめとする幹部が積極的に現場に足を運ぶなど、日頃から、従事者一人ひとりの安全意識の高揚を図っています。
安全大会を毎年開催
安全意識の再確認と安全対策の水平展開を図るため、安全大会を毎年開催しています。2021年度は初めてのグループ統一でのWeb会議を活用した拠点分散形式にて、グループ会社や協力会社も含めて10月に開催し(グループ社員約2,000名参加)、安全意識のさらなる向上に向けて、グループ各社の安全施策事例の発表や外部講師による講演等を行いました。
危険体験・体感研修
建設業における死亡事故の約4割を占める墜落・転落事故の撲滅を目指し、社員やパートナー会社社員を対象に、事故を疑似体験できるVR設備を用いた「危険体験・体感研修」を実施しています。受講者が転落事故を身をもって体感することで、基本動作や転落防止器具の重要性をより強く感じ、安全意識を向上させることを目的としています。

危機発生時の安全確保
大地震をはじめとする大規模自然災害への備え、さらには情報通信サービス等の重要社会インフラの復旧支援等が社会的に要請されるなか、年2回の定期災害対応訓練を通じ、災害発生時の行動原則や安否確認の方法、災害情報の収集方法等を習得しています。また、2020年からのコロナ禍においては、社員を守り、職場での感染予防に取り組むなか、安否確認システムの利用訓練も実施し、在宅勤務やリモートワーク等の柔軟な働き方における同システムの有効性を確認しています。
安全意識の共有
技術者が高所での作業を安全かつ確実に行えるよう、「高所安全作業者認定(アクセス系)」「高所安全作業者認定(ネットワーク系)」の資格取得を促進しています。
高所安全作業者認定の新規受験者数

品質の向上により、お客様からの安心と信頼に応える
当社グループは、品質を安全と同等に重要な経営課題および競争力の源泉のひとつとして位置づけ、2021年度までの前中期経営計画においては「安全・品質の向上」を重点施策として、お客様からの安心と信頼に応えるブランドの確立を図ってきました。また、2022年7月に制定した前述の「ミライト・ワングループ 安全・コンプライアンス憲章」においては「品質の確保」を改めて重要課題と認識し、「常に新しい技術を取り入れ、お客様の信頼に応え続けるよう、高品質で優れた成果物を提供する」ことを掲げています。
技術力・現場力の向上
当社グループは、サービス品質を支える技術力を着実に向上させるため、各種研修や技術認定を実施しています。
工事マネジメント力の強化
各現場の責任者として事業推進の中核を担う工事長※のマネジメント力強化に向けて、新任工事長と工事長補佐を対象とする「工事長研修」を実施しています。
近年の工事件数の増加や工事内容の多様化・複雑化等を背景に工事長には幅広い対応力が求められることから、本研修では、当社グループの経験・ノウハウの集大成である「工事長ハンドブック」を活用し、予算作成や原価管理等の工事管理の基礎だけでなく、ディスカッションやロールプレイングにより知識を総合的に理解し、課題解決力を高める取り組みにも注力しています。
※当社グループが個別工事の統括のために任命する監督職のひとつ
専門技術者の育成
専門技術者の育成を目的とする技術者育成部会は、当社グループおよび協力会社の社員を対象に各種研修を実施しています。特にモバイル実技研修においては参加者をレベルごとの4クラスに分け、各人財のスキルや業務内容に応じた基礎知識・技能と安全施工能力の習得を促進します。事業部の枠を超えて参加できる本研修には2010年の開始から累計1,620名が受講し、スキルアップを図っています。
技能五輪全国大会の情報ネットワーク施工で銅賞・敢闘賞を受賞
2021年12月に開催された「第59回技能五輪全国大会(主催:中央職業能力開発協会)」の「情報ネットワーク施工」で、当社社員が銅賞および敢闘賞を受賞しました。
本大会は青年技能者の技術レベル日本一を競う技能競技大会であり、2021年は、42の職種に全国47都道府県から選抜された約1,100名の選手が参加しました。当社社員が出場した「情報ネットワーク施工」は、情報ネットワークの故障探索競技、メタル接続、光接続のスピード競技、Wi-Fi設定や宅内およびビル構内などを想定した配線施工競技を、2日間で合計約8時間の規定時間内で競技するものです。今後も競技会への参加等を通じてさらなる技術力の向上を図り、安全・安心・高品質なサービスの提供に努めていきます。
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入賞した当社社員
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