Social

社会(S)

安全と品質の向上

安全マネジメント

社会のインフラづくりが事業領域であるミライト・ワン グループの価値創造は、安全の担保・向上を大前提としており、安全を最優先する業務プロセスを実行しています。

第5次中期経営計画における非財務目標
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「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」を制定

2022年7月に「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」を制定し、安全の確保は企業経営の要であることを肝に銘じ、最優先課題として安全対策に万全を期することを改めて掲げました。当社グループで働く全員が本憲章に基づいて安全確保とコンプライアンスの徹底に取り組むことで、ステークホルダーの皆様から信頼され続ける企業グループを目指し、持続可能な社会の実現への貢献に努めています。

安全意識の更なる向上に向けて

事故撲滅と安全意識の更なる向上に向けて、基本動作に日々立ち返るほか、安全作業手順書等の配備や安全教育の実施、事故事例の映像化、安全関連規則のビジュアル化を進めています。加えて、社長をはじめとする幹部が日頃から積極的に現場に足を運ぶほか、グループ会社やパートナー会社も含む「安全大会」を毎年開催することで、従事者との安全コミュニケーションの活性化や安全意識の再確認、安全対策の水平展開を図っています。

また、重大事故が発生した場合は、速やかに主要グループ会社を含めた緊急事故対策会議を開催し、事故の背景・経緯の深掘りや真の原因究明を行うとともに、グループ共通の再発防止対策を決定・実践しており、グループ一丸となって事故撲滅に取り組んでいます。

危険体験・体感研修

建設業における死亡事故の約4割を占める墜落・転落事故の撲滅を目指し、VRによる「危険体験・体感研修」を実施しています。転落事故を身をもって疑似体験することで、基本動作や墜落制止用器具の重要性への認識や安全意識を高めることを目的としています。

image VRによる危険体験・体感研修

危機発生時の安全確保

大規模自然災害に備え、また、災害時における情報通信インフラの復旧支援の重要性の高まりを踏まえ、年2回の定期災害対応訓練を通じ、災害発生時の行動原則や安否確認方法、災害情報収集方法等を習得しています。また、2023年から本格化させている「ミライト・ワン流スマートワークライフスタイル改革」については、在宅勤務やリモートワーク等の柔軟な働き方における安否確認システムの有効性を確認の上で推進しています。

高所安全作業者認定の資格取得を促進

技術者が高所での作業を安全かつ確実に行えるよう、「高所安全作業者認定(アクセス系)」「高所安全作業者認定(ネットワーク系)」の資格取得を促進しています。

高所安全作業者認定の新規受験者数

(名)

2022年度 2023年度 2024年度
アクセス系 109 52 73
ネットワーク系 64 56 39
image 高所作業体験研修

クラウド型ドライブレコーダーの導入

各現場への移動など業務中の運転における交通事故の撲滅に向けて、2019年より業務車両へのクラウド型ドライブレコーダーを活用しています。2024年より新たにグループ会社に加わった会社も含めて、2024年度末現在で当社グループ全体の約73%(約1,700台)の車両への導入が完了しています。

現場見守り用ネットワークカメラの導入を拡大

当社グループは、長年構築してきた地域ネットワークを活用した地方創生ビジネスに強みを持つ一方、遠隔地や山間部など、現地視察による現場見守りに過大な労力やリスクを伴う案件については、ICT技術を駆使した効率化等により、限られた人材で安全・高品質なサービスを提供できる仕組みを構築しています。2024年度は、現場見守り用ネットワークカメラによる見守り業務を更に拡大するとともに、運転シミュレータの導入などに取り組みました。2025年度も引き続きこれらの取り組みを推進し、現場人財の安全確保とワークライフバランスの更なる向上に注力します。

image ネットワークカメラによる遠隔地の見守り

ISO45001に準拠した労働安全衛生マネジメントシステム

ISO45001に準拠した労働安全衛生マネジメントシステムを運用し、2025年3月31日現在で(株)ミライト・ワンの全事業所が同認証を取得しています。業務の遂行にあたり安全を最優先することを明記した労働安全衛生方針に基づき、法規制および労働安全衛生要求事項の順守、リスクアセスメントと危険予知活動を通じた労働安全リスクの低減・排除のほか、相互啓発による安全・安心の定着を促進しています。管理項目として重大人身事故、重大交通事故等、重大な不安全行動等を設定し、継続的な改善を図っています。

品質マネジメント

当社グループは、品質を安全と同等に重要な経営課題および競争力の源泉のひとつとして位置づけ、「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」においては「品質の確保」を改めて重要課題として認識し、「常に新しい技術を取り入れ、お客様の信頼に応え続けるよう、高品質で優れた成果物を提供する」ことを掲げています。

技術力・現場力の向上と伝承

サービス品質を支える技術力の着実な向上と伝承に向けて、各種研修や技術認定を実施しています。
具体的には、近年の工事件数の増加や工事内容の多様化・複雑化等を背景に、各現場の責任者として事業推進の中核を担う工事長には幅広い対応力が求められることから、新任工事長と工事長補佐を対象とする「工事長研修」を実施しています。

※当社グループが個別工事の統括のために任命する監督職のひとつ

また、専門技術者の育成を目的とする技術者育成部会は、当社グループおよび協力会社の社員を対象に各種研修を実施しており、特にモバイル実技研修には2010年の開始から累計1,972名が受講し、スキルアップを図っています。

更に、中央職業能力開発協会が主催する「技能五輪全国大会」に毎年出場し、2024年11月に開催された第62回大会では、「情報ネットワーク施工」において当社女性社員が金賞を受賞しました。同職種で女性が金賞を受賞するのは初の快挙です。今後も競技会への参加等を通じて更なる技術力の向上を図り、安全・安心・高品質なサービスの提供と伝承に努めていきます。

image 金賞を受賞した当社社員

ISO9001に準拠した品質マネジメントシステム

ISO9001に準拠して品質マネジメントシステムを構築・運用しており、品質方針として「法規制や顧客要求事項への迅速な対応」「製品・サービスの質的向上や施工品質の向上による顧客満足度アップ(効率的な生産・サービス活動も実現)」「品質リスクの低減によるQCDの維持・向上の実現」を掲げ、達成への具体的なプロセス・手順や判断基準を社内規定類で明確化しています。また、各業務品質の確認・検証の精度をモバイル端末等も活用しながら追求しているほか、各グループ会社がそれぞれの事業内容に応じて設定した目標(設備事故件数、検査指摘件数、お客様満足評価ポイント等)の達成状況をレビューし、次年度以降の取り組みにつなげています。

パートナーとの協働

ミライト・ワン パートナー会

ミライト・ワン グループは2022年7月にコアパートナーとミライト・ワン パートナー会を発足して以降、組織の拡大に努めながらパートナー共創を強化しています。成長分野である「みらいドメイン」のビジネスにパートナーとともに挑戦するほか、人財育成機関「みらいカレッジ」の戦略的な学びの提供により、パートナーの成長・変革を支援しています。また、安全経営・健康経営の推進や現場の働き方改革、DXによる現場作業のバリューチェーン改革等もパートナーとともに進めることで、社会価値の共創と企業価値向上につなげていきます。

image ミライト・ワン パートナー会 ポータルサイト

公正取引とパートナーシップ

「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」の「6. 公正取引とパートナーシップ」においては、取引にまつわる各種法令の遵守や透明・公正な取引を行うほか、パートナー会社との良好な協力関係を保持することで、ともに社会的課題の解決に寄与する姿勢を明確にしています。

※詳細はこちらをご覧ください

「パートナーシップ構築宣言」の推進

安心・安全な社会の一端を担う通信インフラを創り、守ってきた当社グループは、未来の社会インフラを「創り・守る」ためにはパートナーとの共創こそが最重要であるとの考えのもと、これまで以上に広く社会インフラ領域で社会課題の解決に貢献し続けることを目指し、公正取引とパートナーシップを基盤に「パートナーシップ構築宣言」を推進しています。

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「マルチステークホルダー方針」を制定

当社は、「技術と挑戦で『ワクワクするみらい』を共創する」というパーパスのもと、ステークホルダーとの協創により、新たな価値の創造と継続的な成長を目指しています。当社の経営においては株主に加え従業員、取引先、顧客、債権者、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値協創が重要となっていることを踏まえ、2025年3月に「マルチステークホルダー方針」を制定し、マルチステークホルダーとの適切な協働に取り組んでいます。

価値協創や生産性向上によって生み出された収益・成果について、マルチステークホルダーへの適切な分配を行うことが、賃金引き上げのモメンタムの維持や経済の持続的発展につながるとの観点から、以下の取り組みに注力しています。

  1. 1.従業員への還元
    • 賃金改善や処遇改善への継続的取り組み
    • 能力開発のための各種研修、奨励金制度等の資格取得支援
    • 「 みらいカレッジ」の活用によるスキル拡充、リスキリング
  2. 2.取引先への配慮
    • パートナーシップ構築宣言の内容遵守
  3. 3.その他のステークホルダーに関する取り組み

※「マルチステークホルダー方針」の詳細はこちらをご覧ください

金融グループとのパートナーシップによる太陽光発電所の開発

三井住友ファイナンス&リース(株)の子会社、SMFLみらいパートナーズ(株)と当社は、2025年度からの5年間で合計70MW(直流容量換算)の太陽光発電所の開発に関する基本合意契約を締結しました。

この契約に基づき、当社は太陽光発電所の開発・施工を行い、SMFLみらいパートナーズ(株)は発電所の運営および需要家へのコーポレートPPA(Power Purchase Agreement)の提供を担当します。当社は本社、支店26の事業所のほか技術センターなど全国に多くの拠点を構えており、多数のパートナー企業を有していることや情報収集力を強みに、幅広いエリアで太陽光発電所の開発に取り組んでいます。SMFLみらいパートナーズ(株)は、SMFLグループの顧客基盤を強みに、全国の需要家向けにコーポレートPPAの提供が可能な体制を整えています。

両社は需要家の要請に対して短期間で再生可能エネルギーを供給することを目的とし、需要家が未確定の状況下でも先行して太陽光発電所の開発に着手しています。この取り組みを通じて、追加性のある再生可能エネルギーの普及を推進し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

※従来の再エネ電源(FIT)ではなく、新規に再エネ電源を導入すること

image 今後開発する太陽光発電所のイメージ

地域エネルギー会社設立に向けたパートナーシップ

当社グループは前述の通り、街づくり・里づくりや企業DX・GXの推進をはじめとする「みらいドメイン」のビジネスを「フルバリュー型モデル」によって高付加価値化することで、持続的な成長と企業価値向上を実現しています。

福島県浪江町ではこれまで、当社グループのICT、通信制御等の技術を用いて自治体の庁舎や学校、体育館、病院等の施設エネルギーを一元管理・制御するEMS(EnergyManagement System)ソリューションを提供してきました。太陽光発電をはじめ風力発電、水素燃料電池、太陽熱収集器等の多種多様な再生可能エネルギーをEMSで束ね、地産地消の再エネを賢く使う脱炭素社会の実現に向けた新しい復興街づくりに貢献しています。

そのうえで2025年3月には、同町における新たな取り組みとして、同町、当社、(株)タクマエナジーの3者により「浪江町地域エネルギー会社設立に向けた協議に関する基本協定」を締結しました。3者が相互に持つ資源やノウハウ等を活用し、地域の持続可能性や環境配慮、東日本大震災からの復興を念頭に置きながら、浪江町内におけるエネルギーの地産地消、地産外消を目標に掲げる「地域エネルギー会社」を設立すべく、誠実に協議を進めることを目的としています。

浪江町では、2017年策定の浪江町復興計画(第二次)で「エネルギーの地産地消」を掲げ、再生可能エネルギーの導入を推進しています。その具体的施策となる地域エネルギー会社の設立に際し、浪江町が各種事業者にサウンディング調査を行い、浪江町地域エネルギー会社の事業構想を独自的に作成しました。その事業構想をベースに地域エネルギー会社の設立を目指すべく、浪江町が実施した公募型プロポーザルにおいて、当社を代表とするコンソーシアムが優先交渉権者として選定され、協定を締結することとなりました。設立から運用までの役割として、浪江町はエネルギー供給先の発掘、電源開発事業用地の確保および各種調整、当社は地域エネルギー会社の設立および事業戦略、運営全般のほか、電源開発事業、エネルギーマネジメント事業、保安管理事業、(株)タクマエナジーは電力供給事業を担当します。

今後は、浪江町地域エネルギー会社を設立するため、上記の事業構想とプロポーザル時に提出した企画提案書をベースに3者の資源・ノウハウを用い、最適な事業内容、設立方針、事業スケジュール等の協議を進めています。2025年度内には会社を設立のうえ事業を開始し、再生可能エネルギー由来電力の地産地消、地域経済の循環等による持続可能な地域社会の実現に寄与することを目指します。

image 左から(株)タクマエナジー 西村社長、浪江町 吉田町長、当社 宮﨑専務執行役員

人権尊重

人や社会と共存するより良い環境づくりを最大のMission(社会的使命)とし、お客様から最高の満足と信頼を得られるようグループ全体で取り組んできたミライト・ワン グループは、企業活動に関わる全てのステークホルダーの人権を理解し、グループ全体で人権尊重の責任を果たすことが今後の持続的な成長と企業価値向上に不可欠であると考える当社グループは、「人権尊重」をマテリアリティの一部として取り組んでいます。

ミライト・ワン グループ 人権基本方針

事業活動における人権尊重の取り組みを一層強化するため、2026年2月に「ミライト・ワン グループ人権基本方針」を改定しました。人権デューデリジェンスの実施を踏まえ、当社グループにおいてリスクの高い領域や対応すべき事案を「優先人権課題」として特定し、それらのリスクに対し具体的な対策を講じるフェーズへと移行しています。

ミライト・ワン グループ 人権基本方針(条文構成)

  1. 人権に関する基本的な考え方
  2. 法令の遵守及び人権規範の尊重
  3. 適用範囲
  4. 人権デューデリジェンスの実施
  5. 救済・是正措置
  6. 教育・啓発活動
  7. ステークホルダーとの対話・協議
  8. 推進体制

人権基本方針(全文)

推進体制

あらゆる企業活動に関係する人権課題について全ての役員・従業員の理解・浸透を図るため、コーポレートの機関として「コンプライアンス・リスク管理・人権委員会」を設置しています(ガバナンス体制参照)。同委員会では人権に関するリスク状況の報告と対処する課題、施策等を議論し、人権マネジメントの強化に取り組んでいます。

具体的取り組み例

当社グループは、児童労働・強制労働を禁止するとともに、法令遵守および労働者の権利保護に努めています。また、人権意識の啓発・向上のための階層別研修やコンプライアンス推進活動によってハラスメント行為の禁止等に取り組むとともに、「コンプラ目安箱」「なんでも相談室」「社外通報窓口」の3種のヘルプラインを設置し、匿名性・秘匿性を担保した上で、通報者保護と問題解決に向けた適切な対応を行っています。

労使関係

当社グループは、労使の相互信頼を基盤とし、企業の発展と従業員の労働条件の維持・向上を図るため、定期的な労使協議の機会を設け、安定した労使関係の構築に努めています。積極的な事業運営を行い、企業の健全な発展を図るため、事業計画やその他の重要課題について労使で意見交換を行う情報連絡会や労働時間適正化委員会を定期的に開催しています。

人財育成

人財成長による事業成長と事業変革への注力

「超・通建」に向けた事業変革を加速するべく、2023年度より以下の人財成長戦略を本格化させています。2024年度からは、この取り組みを当社グループ全体の経営戦略と密接に連動させ、企業価値向上に直結させるための価値創造ストーリーとして「人財版 ミライト・ワン流の価値創造モデル」を策定しました。

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「人財版 ミライト・ワン流の価値創造モデル」のもとで更なる好循環を回し、自考自走人財を育てる

2023年より加速してきた人間中心経営による「好循環」は、パートナー企業など社外ステークホルダーも巻き込みながら、2周目に入ってきたと認識しています。今後はこの好循環を昨年より導入した「人財版 ミライト・ワン流の価値創造モデル」のもとで更に拡大しながらより大きな価値創造に取り組むことで、グループのシナジー発揮や資本効率と企業価値の向上につなげていく考えです。

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※1 開示範囲:※2、※3、※4の印があるものを除き、(株)ミライト・ワン(単体)。( )へ目標値を定めていないKPIは、目標設定の開示について今後の課題として検討を予定しています。本開示範囲以外の連結子会社において、関連するKPIの管理および目標設定等の開示については今後の課題として検討を予定しているため、連結ベースのKPI等は記載しておりません。
※2 開示範囲:ミライト・ワン グループ。( )へ目標値を定めていないKPIは、目標設定の開示について、今後の課題として検討を予定しています。
※3 開示範囲:(株)ミライト・ワン(単体)& 国際航業(株)(単体)。( )へ目標値を定めていないKPIは、目標設定の開示について、今後の課題として検討を予定しています。本開示範囲以外の連結子会社において、関連するKPIの管理および目標設定等の開示については今後の課題として検討を予定しているため、連結ベースのKPI等は記載しておりません。
※4 KPI概要:ミクロ(社員)CDPのための育成面談実施人数
※5 KPI概要:社外で成長分野を出向等の契約形態で実施・経験した人数
※6 KPI概要:2分野以上に跨る資格取得者数
※7 KPI概要:2024年度は内253名が基礎コース+専門(インストール、フィールド、パフォーマンス)コースの実践演習を修了
※8 KPI概要:技術士、一級建築士、第一種電気主任技術者等
※9 KPI概要:全女性社員における技術者の割合

事業成長とシナジー最大化に向けた人財の「流動」と「融合」が進展

2022年度から取り組んできた「MIRAIT ONE Group Vision2030」および第5次中期経営計画におけるChange 1「人間中心経営」の「人財成長による事業成長」は計画通り進展し、KPIとして注力してきた「成長分野への人財創出数1,000名以上(2026年度まで)」は折り返し地点の2024年度末時点で700名以上を達成しています。2025年度には900名以上とすることでKPI目標の達成に弾みをつける一方、足元ではデータセンター関連事業や街づくり・里づくりなど、市場ニーズが急拡大し人財流動が追い付かない領域も発生していることから、こうした領域へいかにスピーディに人財を増員していくかを今後の課題として認識しています。

一方、今後の当社グループの資本効率と企業価値の向上、グループシナジーの最大化に向けて、「人財の融合」が着々と進んでいます。当社、西武建設(株)、国際航業(株)の3社間では人財の交流を多層的に推進し、その他の事業会社も含め毎年20~30名程度が相互に出向することで人的な融合を図っているほか、出向を伴わずにプロジェクトや現場単位、更に業務外イベントでの融合も進めるなど、自然なコミュニケーションのもとでシナジーのための仕組みを整えています。マネジメント層でも連携を強化し、当社から西武建設(株)や国際航業(株)へ役員クラスの人財をアサインするだけでなく、グループ経営会議では両社の強い当事者意識のもと、グループ方針を決定する際に両社の経営層が議論に加わり意思決定しています。加えて、幹部合宿でもグループ横断での活発な議論を行うなど、強い一体感や参画意識が醸成されています。

人事制度改革に注力

既存人財が長期にわたり活躍できる仕組みづくりや、リテンションの強化に向けた人事制度改革にも注力しています。2025年度より拡充・強化した「定年後再雇用制度」では既に80名以上が同制度を活用しているほか、2023年度より管理職を中心に部分導入してきたジョブ型制度の適用範囲を拡大し、2025年度は約50名への適用に取り組んでいます。また、賃上げについては従来より継続的に実施してきており、2025年度は足元の物価上昇や子育て・介護支援を踏まえ、人財への投資としてベースアップを含む賃上げを実施し、業績に応じて賞与も引き上げました。加えて新たな取り組みとして専門分野の人財を処遇する「複線型人事制度」の導入を検討しており、2024年度はみらいドメインの先端領域における高度専門職の雇用や、そのための処遇制度の柔軟化も検討するとともに、就職希望者の初期配置の要望に対応するコース別採用も導入しました。

エンゲージメントスコアが上昇

2023年度より開始したエンゲージメントサーベイにおいて、2024年度のスコアは前年度比1.4ポイント上昇し50.4ポイントとなりました。これは、前年の組織別スコアが相対的に低かった部署の管理者に個別に改善を促し、部署ごとのPDCAサイクルのもとで地道に対策を講じてきたことが奏功したものです。具体的には、ひとつのサーベイ項目の改善に的を絞った一点突破型の改善策が寄与した部署もあれば、在宅勤務者が多いことから必ず週に1回オフィスに出社し全体ミーティングを開催することでコミュニケーションを活性化し、スコアを改善できた部署もありました。引き続き地道なPDCAを回すことで、2025年度スコアを51以上に引き上げ、2026年度は52以上を目指すなど、着実な改善を積み上げていきます。また、今後はエンゲージメント調査を(株)ミライト・ワンだけでなくグループ会社へも拡充することで、グループ全体のエンゲージメントを統一的に測定しながら更なる改善を図る考えです。

企業内大学「みらいカレッジ」の更なる活用に向けて

「超・通建」への事業構造改革に向けて各人財に「学び」と「つながり」を提供する場として2022年に約110講座で開学した「みらいカレッジ」の講座数は、2024年度末で432講座に拡大し、利用実績は20,000名以上に増加しました。既に主要グループ会社のほぼ全社員が利用していることから、足元ではパートナー企業の方の利用を促進しています。2024年度はパートナー企業利用率が56.3%となり、更なる拡大に向けてはシステム仕様の調整等のハードルがあるものの、パートナー企業の皆様もグループ社員と同等にみらいドメインへの挑戦意欲が高いことから、2025年度は60%、2026年度は65%以上に高めることを目指します。講座数についても引き続き拡充を図り、足元ではデータセンター関連ビジネスなど最先端領域にまつわるリアル・デジタル双方での研修コンテンツの追加に注力し、2025年度は450講座、2026年度は500講座以上への拡大を目指します。

人財育成体系

当社グループ全体の人財育成体系は、事業展開に必要な専門能力を高めていくための「分野別モデル体系」と、階層ごとに共通的に求められる知識等の修得を図る「階層別育成体系」で構成することで、社員一人ひとりの成長を支援し、今後の事業成長を支える人的資本の強化を計画的に推進しています。

具体的には、入社直後の導入研修から幹部社員研修に至るまで、各階層で期待される役割やキャリアステージに応じて身につけるべきスキルやナレッジを修得できるよう設計しています。なかでも新入社員向けについては、理系・文系を問わず活躍できるよう特に充実した教育研修体系を準備しています。また、面談制度を整備し、マクロCDP(事業戦略)とミクロCDP(社員)を対話によってマッチングさせるプロセスを通じ各種資格取得への積極的なチャレンジを促すとともに、難易度に応じた報奨金制度を設けるなど、個々の社員の成長意欲に応えています。更に、DX人財育成のための研修を実施するほか社内DX資格認証制度を導入しています。

過去3年間の資格保有状況の推移

(名)

主要資格名 2022年度※1 2023年度※2 2024年度※2
工事担任者(AI・DD総合種) 792 830 850
1級電気工事施工管理技士 400 403 400
1級土木施工管理技士 548 606 607
一級建築士 86 86 84
監理技術者資格者 2,621 2,474 2,666
第1種電気工事士 438 355 395
第1級陸上無線技術士 245 278 276
第1級陸上特殊無線技士 1,408 1,482 1,503
1級有線テレビジョン放送技術者 50 36 39
シスコ技術者認定CCIE 40 55 53
情報技術者(基本/応用) 304 488 656
JUIDA操縦技能 160 121 163
ITパスポート 882 877 916
  • 電気工事士(第1種/第2種)資格保有状況の推移

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  • 情報技術者、ITパスポート資格保有状況の推移

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※1:(株)ミライト・ワン、(株)TTK、(株)ソルコム、四国通建(株)、西武建設(株)、(株)ミライト・ワン・システムズ
※2:(株)ミライト・ワン、(株)TTK、(株)ソルコム、四国通建(株)、西武建設(株)、(株)ミライト・ワン・システムズ、国際航業(株)

メンタリングプログラム

新入社員を対象にメンタリングプログラムを導入しています。配属部署における上司とは別に指導・相談役となる先輩社員(メンター)を任命し、対話による気づきと助言によって新入社員(メンティ)の自発的・自律的な成長を促す仕組みとしています。定期的な報告を受けてのフィードバックや月例面談を通じ、新入社員だけでなく、メンターを務める先輩社員も成長できるプログラムです。2024年度は約400回実施しました。

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サクセッションプランの一環として「ミライト・ワン グループ未来塾」を展開

中長期視点からの次世代経営幹部の計画的育成に向けては、2020年7月に「ミライト・ワン グループ未来塾」を創設しました。グループ会社を含む将来の経営層候補人財を対象にワークショップやディスカッション主体の研修プログラムを実施し、会社経営に関する視野を広げ、当社グループの経営課題について具体的な解決策を検討することにより経営者に相応しい対応能力を高めるほか、研修チーム内・チーム間の議論や検討を通じて社内ネットワークの構築と、自らが未来の当社グループの経営を担うというマインドを醸成します。2023年度は第3期の育成を行っています。

人的資本強化スキームの全体像

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海外事業拠点における研修プログラム

海外拠点においても、現地社員向けに様々な研修を行っています。例えばLantrovisionグループでは、人財育成・研修の専任担当者を任命し、構内ケーブルの設計・施工・テスト等の基本的な研修から、入札・見積・契約といった実践的な研修まで幅広いプログラムを用意し、社員のスキルとモチベーションの向上を図っています。各ケーブルベンダーの認証資格を積極的に取得することで品質管理を強化し、顧客満足度の向上や事業競争力の強化にも努めています。

また、海外子会社が推進するグリーン発電プロジェクトでの技術習得、および今後のグローバル事業を支える人財育成に向けて、ミライト・ワン グループの若手社員を中心に海外トレーニーを募集し、派遣しています。

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Lantrovision (S) Ltd(シンガポール)における現地人財研修

独自の教育メニュー

「人間中心経営」を起点とする社内環境の整備として、ミライト・ワン流スマートワークライフスタイル改革とともに、企業内大学「みらいカレッジ」の拡充を継続しています。「みらいカレッジ」は、リアルキャンパス(千葉/埼玉/兵庫)とデジタルキャンパスで構成し、「テクニカル学部(技術力)」「マネジメント学部(管理能力)」「ソーシャル学部(社会力)」の3分野で講座を提供しています。個々人が確実にスキルを修得するためにLMS(Learning Management System)による学習管理とサポートを行うほか、出席した社員以外も過去に実施したセミナーや勉強会の動画を活用できるようにすることで、「自発的な学び」や「戦略的な学び」を実践しやすい環境を整備しています。

「みらいカレッジ」の利用状況

2023年度 2024年度
パートナー企業利用率 - 56.3%
口座数 333講座 432講座
利用登録者数
(延べ利用者数)
約17,000名
(約19,000名)
約20,039名
(約24,000名)

働き方改革

働きやすい労働環境の整備

当社グループは、労働基準法をはじめとする労働関係法令の遵守はもとより、社員の働きがいに資するよう、労働関係法令を上回る処遇制度を設けています。同一労働・同一賃金の考えを尊重し、非正規社員も正社員と同等の待遇となるよう、特別勤務手当や時間外勤務手当等を正社員と同じ割増率で支給するほか、特別休暇の付与や社員への登用等を実施しています。

労働関係法令を上回る制度

  • 所定労働時間(1週、1日)
  • 休憩時間、休日
  • 採用年度年次有給休暇付与日数
  • 時間外・休日・深夜の割増賃金 等

スマートワークライフスタイル改革に向けた取り組み

時間外労働の適正化と年休取得促進

ノー残業デーの設定や定時退社の推奨、 ゴールデンウィーク、年末年始、夏季休暇に合わせた年次有給休暇の取得促進のほか、飛び石連休を連休にするブリッジ休暇、連休に1日追加するプラスワン休暇、プロジェクト明け休暇を推奨し、社員の健康増進はもとより、仕事と家庭を両立しやすい職場環境づくりを目指しています。
各職場でのKAIZEN活動やICTの活用推進により業務の効率化を高めるとともに、PCログシステムによって適正な労働時間を把握・記録することで、総労働時間の削減を図っています。

第5次中期経営計画における非財務目標
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柔軟な働き方による多様な人財の活躍

フレックスタイム制・選択型シフト勤務制(プチフレックス)・変形労働時間制・テレワーク(在宅勤務・出張先・サテライトオフィス)等の働き方を推進することで、多様な人財の誰もがワーク・ライフ・バランスを実現し、効率的に成果を上げながら活躍できる環境を整備しています。
また、在宅勤務者への費用軽減措置として、実施日数に応じた日額200円の補助を実施しています。

働き方改革における3つの取り組み

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「日経サステナブル総合調査 スマートワーク経営編」3星に認定

「第6回日経SDGs経営調査」3.5星に認定

詳しくは、外部評価ページをご覧ください。

社会貢献活動

地域社会への貢献

創業以来、地域密着型のインフラ構築事業で持続的成長を実現してきたミライト・ワン グループは、地域社会の一員として、より暮らしやすく、活気あるコミュニティづくりに貢献することが、社会の持続的発展と当社グループの中長期的な企業価値の向上につながるものと認識しています。

地域および社会全体の課題解決への貢献

東北の被災地支援

東日本大震災の被災地支援の一環として、宮城県電業協会の主催により2011年から開催されている社会奉仕活動(震災ボランティア)に継続的に参加しています。これまで、仮設住宅への花壇設置や農地のがれき撤去、海岸防潮林再生に向けた植樹等を行ってきたほか、2021年度は67名が参加し、海岸林再生のために植樹されたクロマツの苗木の成長を促すために海岸での草刈り等の活動を実施しました。

株主優待のメニューのひとつとして 「スペシャルオリンピックス日本」へ寄付

当社グループは、(公財)スペシャルオリンピックス日本の活動趣旨に賛同し、2017年より、当社株主優待のメニューのひとつとして同団体への寄付を選択いただけるようにしています。2025年7月に贈呈の株主優待分につきましては、172名の株主の皆様よりお預かりいたしました総額536,000円を公益財団法人スペシャルオリンピックス日本に寄付させていただきました。今後も、多様な人々がともに生きる社会づくりに貢献していきます。

※知的障害のある人たちに様々なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供している国際的なスポーツ組織。

地域とのコミュニケーション活動

祭礼や清掃活動への参加

日本各地の伝統的な祭りは、社会構造の変化とともに存続が難しくなりつつあります。当社グループの各社は、地域の祭礼への参加を社員に呼びかけ、神輿の担ぎ手になる場合もあるほか、地域での清掃活動を継続的に行っています。

地域イベントへの参加

当社グループは、本社を豊洲に移転した2011年から地域貢献、社員間交流を目的に東京都江東区主催の地域イベント「豊洲フェスタ」に参加しています。毎年、グループ社員からなるボランティアスタッフで手作りの空気砲ゲームや輪投げブース等を出展しています。

  • image 豊洲フェスタ
  • image 環境啓発登山

芸術支援活動

当社グループは、地域社会の一員として芸術文化への支援活動を通じて、より暮らしやすく、活気あるコミュニティづくりに貢献してまいります。

主な活動実績

年月 支援内容
2025年
10月2日
公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団主催の「日本フィルメンバーによるアンサンブル 午後のクラシックin南相馬」に協賛
2025年
4月26日、27日
公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団がサントリーホールで開催する【広上淳一&日本フィル「オペラの旅」Vol.1 ヴェルディ:オペラ《仮面舞踏会》】に協賛
2024年
12月10日
福島県南相馬市の鹿島生涯学習センターさくらホールにおいて、公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団とともに、「ミライト・ワンpresents 日本フィルハーモニー交響楽団×原町第一中学校吹奏楽部 交流室内楽演奏会 in 南相馬」を開催
2024年
3月10日
東京芸術劇場コンサートホールにて開催された公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団主催の「ミライト・ワン クラシック・スペシャル第253回芸劇シリーズ 日本フィル&SUPER BRASS STARS」に協賛

人道支援への取り組み

当社グループは、ESGの重要課題(マテリアリティ)の一つとして、「人権尊重とダイバーシティ&インクルージョンの推進」を掲げています。国内外における紛争や災害等に対する人道支援にも取り組んでいます。

ウクライナ紛争への人道支援

年月 支援内容
2022年3月 認定NPO法人国連UNHCR協会へ法人として1,000万円を寄付
2022年9月 社員による募金活動を実施し、認定NPO法人国連UNHCR協会へ180万3,761円を寄付
2023年1月 国内避難を余儀なくされた子供たちのオンライン教育環境の整備を支援するため、国際連合児童基金( UNICEF)を通じ、法人として10万米ドルを寄付

2023年3月、認定NPO法人国連UNHCR協会へ法人として1,000万円を寄付したことに対して、紺綬褒章に係る褒状を受章しました。

トルコ・シリア地震への人道支援

年月 支援内容
2023年3月 認定NPO法人国連UNHCR協会へ法人として500万円を寄付
2023年3月 社員による募金活動を実施し、認定NPO法人国連UNHCR協会に102万7,000円寄付

令和6年能登半島地震による被災地への支援

年月 支援内容
2024年1月 義援金として、石川県へ法人として1,000万円の寄付
2024年3月 グループ役員・社員による募金活動を実施し、3,820,794 円の義援金を日本赤十字社に寄付

〔2026年1月31日 現在〕