安全と品質の向上
安全マネジメント
社会のインフラづくりが事業領域であるミライト・ワン グループの価値創造は、安全の担保・向上を大前提としており、安全を最優先する業務プロセスを実行しています。

「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」を制定
2022年7月に「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」を制定し、安全の確保は企業経営の要であることを肝に銘じ、最優先課題として安全対策に万全を期することを改めて掲げました。当社グループで働く全員が本憲章に基づいて安全確保とコンプライアンスの徹底に取り組むことで、ステークホルダーの皆様から信頼され続ける企業グループを目指すとともに、持続可能な社会の実現への貢献に努めています。
安全意識の更なる向上に向けて
事故撲滅と安全意識の更なる向上に向けて、基本動作に日々立ち返るほか、安全作業手順書等の配備や安全教育の実施、事故事例の映像化、安全関連規則のビジュアル化を進めています。加えて、社長をはじめとする幹部が日頃から積極的に現場に足を運ぶほか、グループ会社やパートナー会社も含む「安全大会」を毎年開催することで、従事者との安全コミュニケーションの活性化や安全意識の再確認、安全対策の水平展開を図っています。
また、重大事故が発生した場合は、速やかに主要グループ会社を含めた緊急事故対策会議を開催し、事故の背景・経緯の深掘りや真の原因究明を行うとともに、グループ共通の再発防止対策を決定・実践しており、グループ一丸となって事故撲滅に取り組んでいます。
危険体験・体感研修
建設業における死亡事故の約4割を占める墜落・転落事故の撲滅を目指し、VRによる「危険体験・体感研修」を実施しています。転落事故を身をもって疑似体験することで、基本動作や墜落制止用器具の重要性への認識や安全意識を高めることを目的としています。

危機発生時の安全確保
大規模自然災害に備え、また、災害時における情報通信インフラの復旧支援の重要性の高まりを踏まえ、年2回の定期災害対応訓練を通じ、災害発生時の行動原則や安否確認方法、災害情報収集方法等を習得しています。また、2023年から本格化させている「ミライト・ワン流スマートワークライフスタイル改革」については、在宅勤務やリモートワーク等の柔軟な働き方における安否確認システムの有効性も確認の上で推進しています。
高所安全作業者認定の資格取得を促進
技術者が高所での作業を安全かつ確実に行えるよう、「高所安全作業者認定(アクセス系)」「高所安全作業者認定(ネットワーク系)」の資格取得を促進しています。
高所安全作業者認定の新規受験者数
(名)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|
アクセス系 | 104 | 109 | 52 |
ネットワーク系 | 32 | 64 | 56 |

クラウド型ドライブレコーダーの導入
各現場への移動など業務中の運転における交通事故の撲滅に向けて、2019年より、業務車両へのクラウド型ドライブレコーダーを活用しています。2023年度末現在で当社グループ全体の約87%(約1,900台)の車両への導入が完了した結果、2023年度の交通事故件数(加害)は前年度比8%減少しました。
現場見守り用ネットワークカメラの導入を拡大
当社グループは、長年構築してきた地域ネットワークを活用した地方創生ビジネスに強みをもつ一方、遠隔地や山間部など、現地視察による現場見守りに過大な労力やリスクを伴う案件については、ICT技術を駆使した効率化等により、限られた人材で安全・高品質なサービスを提供できる仕組みを構築しています。その一例として2023年度は、現場見守り用ネットワークカメラの導入を拡大しました。2024年度も引き続き導入を拡大することで、現場人財の安全確保とワークライフバランスの更なる向上に注力します。

ISO45001に準拠した労働安全衛生マネジメントシステム
ISO45001に準拠した労働安全衛生マネジメントシステムを運用し、2024年3月31日現在で(株)ミライト・ワンの全事業所が同認証を取得しています。業務の遂行にあたり安全を最優先することを明記した労働安全衛生方針に基づき、法規制および労働安全衛生要求事項の順守、リスクアセスメントと危険予知活動を通じた労働安全リスクの低減・排除のほか、相互啓発による安全・安心の定着を促進しています。管理項目として重大人身事故、重大交通事故等、重大な不安全行動等を設定し、継続的な改善を図っています。
品質マネジメント
当社グループは、品質を安全と同等に重要な経営課題および競争力の源泉のひとつとして位置づけ、「ミライト・ワン グループ 安全・コンプライアンス憲章」においては「品質の確保」を改めて重要課題として認識し、「常に新しい技術を取り入れ、お客様の信頼に応え続けるよう、高品質で優れた成果物を提供する」ことを掲げています。
技術力・現場力の向上と伝承
サービス品質を支える技術力の着実な向上と伝承に向けて、各種研修や技術認定を実施しています。
具体的には、近年の工事件数の増加や工事内容の多様化・複雑化等を背景に、各現場の責任者として事業推進の中核を担う工事長※には幅広い対応力が求められることから、新任工事長と工事長補佐を対象とする「工事長研修」を実施しています。
※当社グループが個別工事の統括のために任命する監督職のひとつ
また、専門技術者の育成を目的とする技術者育成部会は、当社グループおよび協力会社の社員を対象に各種研修を実施しており、特にモバイル実技研修には2010年の開始から累計1,753名が受講し、スキルアップを図っています。
また、中央職業能力開発協会が主催する「技能五輪全国大会」に毎年出場し、2023年11月に開催された第61回大会では、「情報ネットワーク施工」において当社社員が敢闘賞を受賞しました。今後も競技会への参加等を通じて更なる技術力の向上を図り、安全・安心・高品質なサービスの提供と伝承に努めていきます。

ISO9001に準拠した品質マネジメントシステム
ISO9001に準拠して品質マネジメントシステムを構築・運用しており、品質方針として「法規制や顧客要求事項への迅速な対応」「製品・サービスの質的向上や施工品質の向上による顧客満足度アップ(効率的な生産・サービス活動も実現)」「品質リスクの低減によるQCDの維持・向上の実現」を掲げ、達成への具体的なプロセス・手順や判断基準を社内規定類で明確化しています。また、各業務品質の確認・検証の精度をモバイル端末等も活用しながら追求しているほか、各グループ会社がそれぞれの事業内容に応じて設定した目標(設備事故件数、検査指摘件数、お客様満足評価ポイント等)の達成状況をレビューし、次年度以降の取り組みにつなげています。